子供に絵本を読んでいると、たまに激しく心を揺さぶられる作品に出会います。
子供用だと思って油断していると、突然涙が出てくるものもありますよね。
はっぴぃさんも間違いなくそのうちのひとつ。
前回心を動かされた絵本は「100万回生きたねこ」だったかな。「おおきな木」も。本田錦一郎訳の方。
はっぴぃさん
物語に出てくる男の子と女の子。男の子はなんでものろのろ、女の子はいつもあわてんぼう。
そんな2人がそれぞれ山の上にあらわれ、ねがいを叶えてくれるという「はっぴぃさん」に会いに行く。
2人の心の距離がだんだん近づいていき、お互いの良いところに気づきあう様に心を動かされます。
イラストや文字のフォントがとてもかわいいです。背景に描かれている村は戦車が描かれていてはじめはちょっと怖いなと思いました。
5歳の娘はまだストーリーの本質については理解できないようでしたが、いつか大きくなったときにまた読んでほしいです。
『なぞなぞのたび』で1999年ボローニャ児童図書展賞、『森の絵本』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞するなど多くの受賞歴をもち、広告や舞台美術などでも活躍する作者による1冊。
はやい あさです。ぼくは はっぴぃさんに あいにいきます。
でも はっぴぃさんには まだ あったことがありません。
はっぴぃさんは、山の上の大きな石の上に時々来て、困ったことや願いごとを聞いてくれるのだという。そしてまた、もうひとりの少女も、はっぴぃさんに会いに出かけていく。どこかの国の民族衣装を身につけた少年と少女。瓦礫(がれき)が落ち、戦車が行き交う街を抜けて、2人が山で願うことはとても可愛らしいものだ。のろのろの少年は、のろのろじゃなくなるように。あわてんぼうの少女は、あわてなくなるように。
豊かな色彩と手書きの文字が暖かい印象を残し、欠点は見方を変えれば長所になるということを教えてくれる本書は、子どもだけでなく大人の心もほんわりとさせてくれる絵本である。(小山由絵)
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ドワーフじいさんのいえづくり
ドワーフのおじいさんが家を建てようと、まず設計し作っていくのですが、設計図と立体が呼応していて、子供の立体を理解する力が養われます。
森のなかまたちが、自分の部屋も作ってほしいと次々やってきて、設計図がどんどん更新され、部屋が拡張されていきます。その様子がビジュアルで理解しやすいので、大人も引き込まれます。
ドワーフじいさんは自分の部屋が狭くなるので不機嫌ですが、仲間たちとの暮らしも悪くないと心を開いていき、ストーリーもほっこりして良いです。
気むずかしいドワーフじいさんが、ひとりで家をつくることになりました。すると次々に動物たちがやってきて…。細密に描きこまれた画面が見る人をひきつける、すてきな絵本。
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はなのすきなうし
花が大好きな牛のフェルジナンド。
他の牛がマドリードの闘牛場で闘うのが夢である一方、フェルジナンドは一日中花のにおいをかいで過ごすのが大好き。手違いで闘牛場へ送られていまいますが、、、
自分はありのままの自分で良い。と教えてくれる一冊です。
手違いで自分が望まない方向に進んでしまっても、幸せにはなれないとフェルジナンドが教えてくれます。
子供の自己肯定感を育てるのに良いです。
子供に自分だったらどうするか聞いてみてもおもしろいですね。
スペインのある牧場で暮らす牛のフェルジナンドは、小さな頃から花が大好き。他の牛たちはマドリードの闘牛場で勇敢に闘うことを夢見ているのに、フェルジナンドだけはひとり花の匂いを静かにかいでいました。
https://www.ehonnavi.net/ehon/1918/%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%86%E3%81%97/
そんなある日、闘牛を探しに牛買いたちがやってきたときのこと。フェルジナンドはいつものように木の下でのんびり花の匂いを楽しんでいましたが、偶然、お尻を蜂に刺されて大暴れ。この光景を見た牛買いたちは勇ましい牛を見つけたと大喜びし、フェルジナンドをマドリードの闘牛場へと連れて行きます。闘牛場の観客席には、芳しい花をつけた女の人がたくさんいました…。
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