先日、キュベットを購入したのですが、その際にこちらの本にも目を通しておこうと思ってさらっと読んだところ、とんでもなく良書だったのでご紹介します!
子どものための初めてのコンピュータ・プログラミング: 3-6歳向け プログラミング的思考とコーディングへの招待 (プログラミング入門書)
プリモトイズは、3歳からプログラミング脳を育てる知育玩具「キュベット」を開発し、日本を含む世界100か国以上で販売しています。
プリモトイズが目指すのは、子どもたちに遊びを通してプログラミングを学び、技術が進歩する世界でも潜在的創造力を発揮するよう手助けすることです。
本書は、「キュベット」に基づいたプログラミングエクササイズのアイデアと子どもにおすすめのプログラミング言語を紹介しています。
https://www.amazon.co.jp/%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%88%9D%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0-3-6%E6%AD%B3%E5%90%91%E3%81%91-%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%9A%84%E6%80%9D%E8%80%83%E3%81%A8%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%8B%9B%E5%BE%85-%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%85%A5%E9%96%80%E6%9B%B8-%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%83%88%E3%82%A4%E3%82%BA-%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3-ebook/dp/B07F9R6TCJ/ref=as_sl_pc_tf_til?tag=yuppeseven-22&linkCode=w00&linkId=7c11391c6aa6b7f48d3f3e2e6dce7fe1&creativeASIN=B07F9R6TCJ
なぜ子どもたちにはコーディングやプログラミング的思考を教える必要があるのか、なぜ3歳からプログラミングの概念を学ぶことが重要なのか、プログラミング教育の歴史とプログラミングの基本的な考え方を紹介します。
はじめに
この本は英Primotoys社(プリモトイズ)によって発行されている、Kindleのみの電子書籍です。
子どもたちにプログラミングを教える際に、それぞれの年齢の子どもは何が理解できて、何が理解できないか、また何を教えると良いのか、その答えが分かりやすく書かれています。
日頃、年齢別にどのようにアプローチすればよいのか、考え続けていたのでやっと答えに出会えた気分です!!
3歳児から教えたいこと
https://www.primotoys.jp/educators-jp/educators-materials-jp/
↑こちらの図は秀逸です!!!
こんなに完結に表現された図は初めて見ました。今後の子どもたちにプログラミングを教える上で基盤としていきたいと思います!
内容が難しいので、簡単に解説すると、、、
アルゴリズム
難しく聞こえますが、プロセスを細かく噛み砕いて、どのような順序でなされているかのこと。
歯を磨くアルゴリズムなら
歯ブラシを水につける
↓
歯磨き粉をつける
↓
歯を一本ずつ順番に磨く
↓
全部みがけたらうがいをする
↓
おわり
上記のアルゴリズムには、細かく見ると、シーケンス、ループ、条件分岐が含まれていますが、小さい子でも簡単に分かるような内容です。
ただし、このアルゴリズムをロボットや他の人に実行してもらうには、細かく命令しないと自分が思ったとおりの動きはしてくれないかもしれません。
子どもたちにも、それが大事だと気づかせてあげられると成功ですね!
ロジック(論理)
人間は、「今日は気分が良いからこっちのルートを通ってスーパーへ行こう。」という気分や曖昧さ、感情がありますが、ロボットや機械にはありません。
なので、天気が良かったらAルート、雨の日はBルート、またC地点を経由したほうが良いか?といった道順を考える際にもロジックが必要になります。
ロボットや機械がどのように動くのかを理解し、最終的に人間にどのようにどのようにアクションを起こせば良いのか(プログラミングすればよいか)考えられるようになれば良いですね。
(これはプロのエンジニアでも難しいですが、、、(汗))
アルゴリズムとロジック(論理)は混同しやすいですが、アルゴリズムは問題を解決する方法で、ロジックは考え方の道筋と考えると少し分かりやすいと思います。
アルゴリズムの方がロジックより大きな概念だと思います。
ティンカリング(Tinkering、手を動かして試行錯誤すること)
この概念は知らなかったのですが、実際に手を動かしてものを分解し、組み立て直すことで仕組みを理解し、失敗を重ね、やり直し改善していくという一連のプロセスのことだそうです。
スクールでも、実際に正解にたどり着きやすいように私やママが口を出してしまうことが多々ありますが(汗)、子どもたちに実際に失敗させ、その失敗をどう改善したらよいか考えさせることが大事だと改めて考えさせられました。
デバッグ
バグは虫、つまり間違いのことで、デバッグはその間違いを取り除くプロセスです。
私はプログラマになってから、デバッグの作業を延々とこなしていた時期がありましたが、その頃は意味を間違えて使っていました。。。
バグを発見することだと思っていたのですが、そのバグを修正するところまで含むのが正しいようです。
スクールではロボットタートルズというボードゲームでバグカードがあり、子どもたちが考えたコード(カード)で間違いがあったら「バグー!」といってカードを修正します。
子どもたちはこのゲームですっかりバグを覚えてくれているようです!
5歳児から教えたいこと
抽象化
例えば、犬。
犬は手足が4本、しっぽが1本、ワンと吠える、体に毛が生えているという犬共通の特徴をまとめることができます。これが抽象化です。
言い換えると、犬らしい特徴をまとめてモデル化することです。
プログラマでオブジェクト指向プログラミングが出来るようになると、抽象化は良く使います。
5、6歳ぐらいになると、犬ってな〜に?どんな特徴がある?と簡単に上記の例は挙げてくれそうですね!となると抽象化は言葉は難しいけれど、概念は理解できそうです。
逆にそれ未満の年齢の子どもたちは、犬をそれぞれ固有のものとしてとらえていて、頭の中では完全に抽象化(モデル化)して理解しているわけではないということに驚きました。
4歳未満の子どもたちは、この概念に至るまでのデータを集めている時期ということなんでしょうね。
予測
実際のコード、例えば、「まっすぐ進む」、「右に曲がる」、「左に曲がる」を頭に思い浮かべて、プログラム実行後の姿を想定することができるでしょうか?
これまでの時代では、実生活の中で時間を使って解決法を実行しなければ、結果を考えることができませんでしたが、テクノロジーを使って代行させるという新しい能力です。
プログラミング
画面のコードでなくても、ボードゲームやトイを使って、コードを書かせてあげましょう。
ロボットをA地点からB地点まで動かすにはどう動かしたら良いか?
プログラミング的思考(アルゴリズム、分解、論理的推論)を使って、空を飛ぶとか斜めにビューンと行くとかはなしに、子どもたちに考えてもらいましょう。
シークエンス
プログラムは分解すると小さな命令を順番に実行しているに過ぎません。
日本語では逐次実行、逐次処理と呼ばれ、順番に一つずつ処理をするという意味で、プログラミングではとても重要な概念です。
GLICODE(グリコード)ははじめにシーケンスから学ぶことができますよ。
再帰
これは、少し難しいのでプログラムに慣れた子どもたちに教える概念です。
例えばコードを書いていると、「まっすぐ進む→まっすぐ進む→右に曲がる→まっすぐ進む→まっすぐ進む、、、、、」
と「まっすぐ進む」✕2がたくさん出てきます。
それを、関数化して「A=まっすぐ進む✕2」と定義すれば、A→右に曲がる→A、、、
となり、効率的で可読性が向上します。
ロボットタートルズでいうと「カエルのサブルーチンカード」、
キュベットなら「ファンクションコード」で、再帰が学べます。
子どもたちになぜプログラミングを教える必要があるのか
この本には更に、この図の根拠となる、コンピューター教育の歴史から、子どもたちになぜプログラミングを教える必要があるのか、詳しく説明されています。
まだまだ、子どもたちにプログラムを教える際のアイデアなどが書かれていて満足度が高い良本です!
ただ、、、内容は難しいです。。テクノロジーに関するリテラシーや理解も高くないと内容が完全に理解できないかもしれません。
でも、子どもたちの未来のために、一度目を通しておいて損はないと思います。
そして、この本を読んだ上で、キュベットをプログラミングトイとして使うと、お値段に納得できると思います。
プリモトイズ キュベット プレイセット 【正規代理店品】
大阪市西区南堀江で4歳から通えるSTEAM&プログラミングスクールを運営しています。
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レッスンは1回45分(年中さん、年長さんは30分)、1ヶ月に1回から。回数は相談可能です!(体験は500円です!)
使う主な教材は、プログラミングトイ、絵本(ルビィのぼうけん)、ボードゲーム(ロボットタートルズ)、ビスケット(Viscuit)、スクラッチジュニア(ScratchJr)、スクラッチ(Scratch)、オスモ(Osmo)シリーズ、スプリンギン(Springin')です。
目に負担がかからないように、幼児さんはアンプラグド(コンピュータを使用しない)の教材をおすすめしています。
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